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食べる量を抑えられないのは、タンパク質が足りていないからだった。

  • 執筆者の写真: Ken
    Ken
  • 2月11日
  • 読了時間: 6分

プロテインを作る女性

食べる量を減らしたくても、どうしても我慢できないという悩みを持ったダイエッターは少ないと思います。

その食欲がタンパク質の摂取によって解決するとしたら、あなたは信じますか?


この記事では、タンパク質が食欲をコントロールするのに役立つ栄養素である理由をご紹介していきます。



目次



タンパク質とは?

本題に入る前に、ここでタンパク質について簡単に触れておきたいと思います。


タンパク質は必須栄養素の1つで、筋肉や臓器を含め身体の大部分を構成する重要な栄養素です。主に下記のような食材から、各種タンパク質が摂取可能となっています。

牛・豚・鶏・魚介・牛乳・卵

動物性タンパク質

豆・ブロッコリー・筍・アスパラガス

植物性タンパク質

タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されていますが、そのうち9種類は我々の身体では合成する事ができません。

その為これら9種類のアミノ酸は、必須アミノ酸と呼ばれています。



食欲とタンパク質の密接な関係

タンパク質が食欲をコントロールするのに役立つ栄養素である事を説明するにあたり、

バッタを使ったある研究結果をご紹介します。


低タンパク質(高炭水化物)の餌を与えたバッタは、餌を延々と食べ続けた結果丸々と成長したといいます。人間に例えると太ってしまった訳です。

これは誰の目から見ても当然の結果だといえます。


別の組のバッタに今度は高タンパク質(低炭水化物)の餌を与えてみた結果、総摂取カロリーが少なく栄養不足の状態になってしまったというのです。

この2組のバッタには、何が起きていたのでしょうか?


この研究では、タンパク質・炭水化物を様々な比率で繰り返し行われた結果、その全てでバッタは全く同じ比率でタンパク質と炭水化物を摂取したというのです。


はじめの低タンパク質の餌を与えたバッタは、身体が欲しがっている量のタンパク質を満たすために延々と餌を食べ続け、次の組の高タンパク質の餌を与えたバッタはすぐに身体が求めているタンパク質量に達した為そこで食べるのを止めた結果、栄養不足に陥ってしまったというのが事の真相です。


これは細菌や霊長類まで、もちろん私たち人間でも同じような事が起こると考えられています。



タンパク質の不思議

前述した研究結果を裏付けるように、タンパク質には十分な量を摂取すると食欲を抑える作用が確認されています。

これはタンパク質を摂取した結果、十二指腸・小腸から分泌されるコレシストキニンと呼ばれるホルモンによるものです。

このコレシストキニンというホルモンこそ満腹感を与える作用を持っている今回の記事のキーポイントとなっています。


バッタの研究を分かりやすく理解する為に、生命の維持に1日2,000kcal(カロリー)必要なある成人男性を例えにして説明していきたいと思います。

また、この男性は60kgで1日に必要なタンパク質を60g(体重1kgあたり1gのタンパク質)とします。


ここで前提として、タンパク質・炭水化物・脂質の3つの必須栄養素のg(グラム)あたりのカロリーを下記に記します。

タンパク質

4kcal

炭水化物

4kcal

脂質

9kcal

この成人男性に2つの食材を与え、それぞれの食材のみで必要なタンパク質を満たすまでにどれだけのカロリー摂取が必要かを見てみましょう。


1つは皆さんも毎日食べている主食であるお米です。もう一つは高タンパク野菜として知られている、ブロッコリーと比べて見ることにします。

結果は以下の通りです。


【お米】100gあたり

(タンパク質:6g・炭水化物:77g・脂質:0.9g)


◼️1kg摂取

・タンパク質:60g =240kcal

・炭水化物 :770g=3,080kcal

・脂質   :9g =81kcal


総摂取カロリー:3,401kcal(+1,401kcal


【ブロッコリー】100gあたり

(タンパク質:4.3g・炭水化物:5g・脂質:0.5g)


◼️1.4kg摂取

・タンパク質:60.2g =240.8kcal

・炭水化物 :70g =280kcal

・脂質   :7g =63kcal


総摂取カロリー:583,8kcal(-1,416.2kcal


上記の結果を見てどう感じたでしょうか?

現実的に数字にして見ると、バッタの研究結果にも頷けます。


人は7,200kalプラスで1kg増え、マイナスで1kg減るといわれているので、高炭水化物で知られているお米を身体の求めるタンパク質量を満たすまで食べ続けた場合、1週間で1.3k増えるのに対して、ブロコリーでは1週間で1.3kg痩せる事になってしまいます。


この結果から後者のバッタが栄養不足になってしまうのも、当たり前ですよね?


要するに効率よくタンパク質を摂取し、いかに早く満腹感を与えるコレシストキニンを分泌させる事が出来るかが食欲を抑える鍵となっているという訳です。



ダイエットはタンパク質を制したものが勝つ

ここまでで、タンパク質が食欲をコントロールする鍵である事が皆さんにも充分伝わったと思います。

この章ではこれまでの内容をダイエットにどう活かせば良いかという問いに対する答えをいくつかご紹介していきます。


  1. 食事は高タンパク質を心がける。

手始めにまずは食事を毎食、高タンパク質になるように気を付ける事です。

ここまででタンパク質の事は分かっていただけたと思いますが、そのほかにも高タンパク質をオススメするポイントがあります。


タンパク質は身体の中でアミノ酸に分解されるのですが、その分解の過程で摂取したカロリーの40%を分解のエネルギーとして消費されるというエネルギー効率の悪さも、ダイエットの手助けとなります。

  1. 間食にはタンパク質の摂取を

ダイエット期間中などで、どうしてもお腹が減ってしまって我慢ができない事もあると思います。そんな時は無理に我慢せず、間食を摂りましょう。


そこでタンパク質を摂ると空腹感も抑えられ、スナック菓子などで小腹を満たすより断然体にもダイエットにも良い一石二鳥の食材なのです。


今はコンビニなどでスティック状のサラダチキンといった商品が数多く出回っていますので、簡単に手に入れやすくタイパという観点からもオススメしています。


プロテインバーは意外と脂質が多いので、運動をしていない方は選択肢から外した方が無難だという事も最後に付け加えておきます。

  1. タンパク質は置き換え食材としても優秀

1日の摂取カロリーを調節する為に食事をある食材に変える方法ですが、そこに高タンパク質の飲料などを取り入れるのも良いでしょう。


ダイエット関連の広告などでよく見られる、置き換え食用のスムージーなどが出回っていますが、内容成分を見てもあまりにも高額な価格設定となっている事がほとんどです。

あの手の商品は、痩せたい消費者の足元を見ているといっても過言ではありません。

成分的・価格的にもプロテインを代用する事をオススメします。



まとめ

今回はタンパク質が食べる量を抑える為の鍵である理由をお伝えしてきました。


ダイエットに高タンパク質がなぜ推奨されているか、その理由が皆様にもお分かり頂けた事と思います。


これからダイエットを始めようと考えている方、思い切ってダイエットのスタートを切った方もこの記事を参考にタンパク質をコントロールして、ダイエットにおけるQOLの向上を目指して頂きたいと思います。


きっとこれまでのダイエットよりもストレスが軽減され、楽しく上手くいくはずです。


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